まちで学ぶ 一緒に学ぶ 
「いまばり夢学校」

地域の市民活動団体が先生となり、小学生が体験的な活動を通して地域を学ぶ「いまばり夢学校」。
企画をプロデュースするには、自発的に集まった今治市内の学生スタッフたちです。
2007年度は、37名の小学生と地域の先生・学生スタッフが一緒に学びました。
子どもと大人の対等な地域参画の様子をご覧ください。

■2007年の流れ

4月 学生スタッフの参加




★公募により今治市内の17名の学生が参加★

話し合いを重ね合意を形成したり、力を合わせて現場を支えたりする仲間が終結。緊張感が漂う中、誰もが発言しやすい雰囲気づくりに十分な時間を確保した。


「いまばり夢学校」の目的を共有した後は、パートナーとなる大人のイメージ、さらには学生スタッフの役割を意見交換。ワークシートを活用し、意欲的に取り組んだ。

(PDF資料)
●スタッフ募集チラシ
●実行委員募集チラシ
●ダイジェストで紹介

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●第1回企画会議報告書
5月 プログラム提案
公募により愛媛県内より9つのプログラムが提案★

地域の大人からの提案プログラムを学生スタッフがヒアリング。プログラムの中身はもちろん、学生スタッフ自らの思い、応募いただいた大人の思いを理解し合う時間となった。

「9つのプログラムはどれも魅力がいっぱい。できれば全部したい。」との学生スタッフの率直な感想。3回の実施という時間的な制約(予件)がある。次回はいよいよ選考だ。

(PDF資料)
●先生募集チラシ
●ダイジェストで紹介

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●第2・3回企画会議報告書
5月 合意形成 ★3つのプログラムを選択。1つは2つのプログラムのコラボレーション★

これまでみんなで確認、共有してきたことを思い描き、選考の方法や議論・作業に使う時間までも学生スタッフ自らが決定。選考に要した時間は4時間に及んだ。

少数意見も取り上げ議論を深めたこと、提案授業の内容を吟味し、コラボレーションできる授業内容はそれを模索したことなど、選考プロセスは彼らに大きな気づきをもたらした。

(PDF資料)
●ダイジェストで紹介
●決まったプログラムはこちら
6月 プログラム再構築 ★学生スタッフが子どもの目線に立ってプログラムを再構築★

学生スタッフと地域の大人(先生)が具体的なプログラム展開を検討。自己紹介を進めながら、改めて提案の思いや実現したい目標などを共有し、企画立案シートを埋めていった。

どのプログラムも身近な暮らしの中で、子ども達と双方向で学ぶことができるもの。3プログラム全てに参加することを通して、多面的に学ぶことができそうだ。

(PDF資料)
●ダイジェストで紹介

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●第1回研修会報告書
7月・8月 準備 ★子ども達を募集するための広報物「ラジオ・チラシ」を作成★

学生スタッフと先生が同じテーブルに向き合い、まずはチラシづくり。限られたスペースで目的や内容を伝えるために、イラストを盛り込むなど工夫する姿が印象的だ。

ラジオ番組は原稿づくりからスタート。原稿を手元に持って、実際にマイクの前で立つとなかなかうまく話せない。伝えることの難しさに直面。みんなで練習を重ねた。

(PDF資料)
●ダイジェストで紹介

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●第2回研修会報告書
●準備の様子
9月・10月 子どもの参加
★今治市内の小学生3年生から6年生、37名が参加★

入学生徒が決まり、3つのプログラムの最終準備も着々と進む中、学生スタッフはオリエンテーションを企画。年齢や学校が異なる子ども達が共に楽しく学ぶことができるように心の準備をすることが目的だ。

大きな声を出したり、身体を動かしたりするワークショップを行ない、子ども達は自然に名前を覚えていった。

(PDF資料)
●ダイジェストで紹介

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●オリエンテーション報告
10月〜12月 プログラム実施 10月 大島ゆめゆめキャンプ
11月 お遍路さん 〜心で学ぶ癒しの道のプレゼント〜
12月 みんな違ってみんないい 〜見て 聞いて 自閉症を体験しよう〜
(PDF資料)
●プログラム1
●プログラム2
●プログラム3
1月・2月 意義・魅力の発信

★15分間の広報ビデオを制作。社会へ発信する準備万端★


プログラム実施を通して感じた「いまばり夢学校」の魅力や、担い手である自分達の今後の展望などを多くの人へ伝えたい。こんな思いを持って広報ビデオを制作。子ども達にどんなことを学んで欲しかったのかを振り返り、原稿づくりを進める。

出来上がった15分ビデオは大人と子どもが対等な関係性の中で育ち合う実例集。たくさんの人に届けたい。

(PDF資料)
●ダイジェストで紹介


■2007年のプログラム展開の様子
(プログラム1 大島ゆめゆめキャンプ)
平成19年10月13日・14日  できかけ教室(吉海町名)
七色の蟻を大きな石のキャンパスに。個々が作業に責任を持ち、取り組んだ活動。できあがった夢の架け橋は子ども達の旅立ちの象徴だ。

「できかけ教室」は年齢や立場の違いを超えた様々な人が集うコミュニケーションの拠点です。なんと、過去の「夢学校」の生徒達は
教室の壁塗りを担当。まさに、自分達の居場所を自分達でつくったのです。その後も子ども達の造形活動、キャンプ活動の拠点として、
「できかけ教室」と「夢学校」は二人三脚で歩んできました。建物づくりに関わるという壮大なプログラムの実現は、場所の所有者の理解
があってこそ。この教室を運営する吉井游児さんは、衣食住という人として必要な営みを、できるだけ自足したいという思いを強く持って
いらっしゃいます。具体化するために必要な知識や技術も経験でフォロー。子ども達にも大きな刺激となっています。

 
 今回、「できかけ教室」が提案するプログラムは、ダイナミックな絵画制作ワークショップ。キャンパスは庭にある大きな石という
スケールの大きさ。子ども達の豊かな表現活動を応援したいという吉井さんの願いから生まれた企画です。ここで大切なのは、作品の
完成度のイメージの共有です。子ども達に自由に好きな絵を描かせていては、他者が共感する作品にはなり得ません。
 そこで吉井さんが作品のテーマを設計。イメージをデッサンし、子ども達に提示しました。

 テーマは「虹脚埋宝伝説」。いつの間にかあらわれ、しばらくして幻と消えてしまう虹。「虹の橋のたもとには宝物が埋まっている」
そんな伝説が生まれたのは、はかないものへの人の憧れでしょうか。そこにあるようで、手を伸ばしてもつかむことができない、
「愛・友情・祈り・平和」を「虹」へ重ね、子ども達がキャンパスに描きます。
この虹を「蟻」で形づくるというのが吉井ワールド。「蟻」=「地球に住む私たち小さな子ども達」です。


 子ども達は食事を作ったり、テントをはったりと様々な作業を担わなければなりません。1泊2日のキャンプ活動とは言え、絵画制作
ワークショップに専念できる時間は4時間程度。意外に時間が限られていました。

ただ、2日目は夜のミーティングの成果も表れ、作業は順調に進行。学生スタッフや吉井さんによる全体を見渡しながらの修正も加わり、
ダイナミックな夢の架け橋・虹が完成しました。


 「みんなが描いた虹をいつでも見に来て欲しい」自分達の作品が半永久的にここ「できかけ教室」に展示されます。
 数年先、みんなで描いた虹を見上げながら、夢を語り合いたいものです。



会場は同じ今治市内とは言え、瀬戸内海に浮かぶ島。フェリーと路線バスを乗り継ぎ、「できかけ教室を目指す。船に乗るのも、バスに乗るのも初体験という子どももいて大はしゃぎ。4つのグループに分かれ、見守りは徹底したもののスタッフは気が抜けない。


会場に広がる独特の雰囲気に子ども達の目は輝く。壁には「倹約三昧」という文字が並ぶ。この教室のコンセプト「倹約」のメッセージも語られた。オリエンテーションを済ませ、早速、ワークショップスタート。



まず、スケッチブックに描いた「蟻の虹」を前に子ども達と意見交換。「蟻の絵を描いたことがある人」との問いかけに、数名の子ども達の手が上がる。みんな「蟻」の形はイメージできるよう。実際にデッサンを行う。「こんな格好の蟻を描いていこう」と、みんなが共有。


まずは、七色の水生ペンキづくり。色を混ぜ合わせて新しい色を生み出していく。みんな興味津々。

思い思いの色を選び、作業スタートして1時間。最初は戸惑っていた子ども達もあっという間に作業に没頭。


1日目の作業は終了。グループで分担して夕食準備。高校生スタッフが野菜の切り方を教える。


薪で火をおこし、お米を炊く。火を使う現場は注意が必要。大人の見守りを徹底したい。


自分達で力を合わせて作ったご飯。炊き込みご飯は実は、ちょっと芯が残ってしまい失敗作。でも、みんな「おいしい」と完食。


赤・橙・黄・緑・青・藍・紫
虹の色の見え方の説明から始まった先日の夜の反省会。「蟻」「虹」に込められた願いも聞いた。2日目の作業に向かう子ども達に意識の変化はあっただろうか。


「蟻」の数が増えていくに連れ、迫力が増す。


吉井さんも作業に加わる。その手を見ながら、子ども達は腕をあげていくよう。石の壁面まで丁寧に描いていく。


作業終了。「ここまでできたら完成」、そんな明確なゴールがない活動だったが、子ども達の満ち足りた表情に、この子たちなりのゴールを見た気がした。次の担い手が現れ、付け加えいくことも面白いかもしれない。

 

  作業を終えた子ども達の前にたった吉井さん。
 
 「今回の企画は得るものがたくさんあった」と、まず、子ども達に伝えた。
 
 「計画を立てて取り組むことの大切さ」「状況を見ながら臨機応変に対応できる力」、
 
 アドバイスは日常生活にも大きく役に立つだろう。




(プログラム2 お遍路さん)
平成19年11月10日・11日・  今治中央公民館・高野山別院・南光坊
熱心にお寺を巡るお遍路さんとの出会い。静かに座禅を組み、瞑想したひと時。得難い体験を通して、子ども達は慈悲の精神を学んだ。

 四国ならではの財産である「四国八十八箇所霊場」。「心の修行」として多くの方が巡礼しています。四国・今治に住む私たちは、
日常的に白装束に金剛づえ姿のお遍路さんを見かけます。今回の授業は、地元の僧侶の皆さんが「四国遍路」の文化を地元の子ども達に
知ってもらいたいと企画しました。地元の人がお遍路さんに対して施す「お接待」を経験し、思いやりの心や助け合う心を学んでもらう
ことが目的です。


 お遍路さんへのお接待の内容は実行委員・学生スタッフと3人の僧侶の皆さんで考えました。色々な背景を抱えてお参りにきている
お遍路さんに、地元の私たちができることはどんなことがあるでしょうか。「お遍路さんが持っている納経帳。しおりがあったら便利。」
「小さな手提げバックが喜ばれそう。」そんな意見が出され、これらを子ども達が手づくりするというプログラムが生まれました。


 もう一つの目玉は、子ども達の手打ちうどんでお接待をすることです。「夢学校」に地域の先生・男子厨房に入る会OB会の皆さんから
「しまなみ手打ちうどんを作ろう」というプログラムが提案されていました。
授業選考の際、学生スタッフから「弘法大師がうどんを普及したという伝説があることを聞いた。その背景も考え、うどんづくりの授業と
お接待の授業のコラボレーションが効果的だ」との意見があがり、連携して実施することが決まりました。

 
1日目は、手打ちうどんづくりに挑戦です。「小さい頃に食べた手打ちうどんの味が忘れられない。」と、自らでその味を工夫して
編み出した村井さんをはじめ、4名の方が先生です。
大きな調理台、お鍋に包丁と、目に飛び込んでくるもの全てが目面しい子ども達。
好奇心旺盛な表情で先生の話に聞き入ります。粉をふるい、塩をまぜ、自分でこねる。本格的なうどんづくりは重労働。
口に入れるまでの長い工程を知ることは、出されたものを「食べる」という受動的な行為となってしまいがちな「食」への見直しの機会
となりました。途中、茹で上がりのうどんをつまみ食い。そのおいしさに子ども達の目は輝きました。


 2日目は、手打ちうどんを筆頭に、自分達手づくりの品々でお遍路さんをお接待です。まずは「四国八十八箇所霊場」を巡るお遍路さん
について勉強しました。昔は死者がでるほど、大変な修行であったこと、年間、数万人の人が旅をしていること、などが伝えられました。
 その後、お接待に挑戦。邪魔になっていないかと心配する場面もありましたが、お遍路さんは皆、とても喜んでくれました。
また、お遍路さんになりきり、般若心経を唱えた子ども達。その顔は真剣なものでした。場所を変えて挑戦した「護摩祈祷」、「瞑想」
なども、子ども達にとって、貴重な体験となりました。普段、あまり足を運ぶことがないお寺という空間で、しばし心と向き合い、何か
を感じてくれたのではないでしょうか。



料理は手順や準備が大切。そんなアドバイスから始まったうどんづくり。グループに分かれ、まずは、トッピングの準備。


会場の真ん中の調理台を先生用とし、各工程の前に、先生の調理台にみんなが集まる。作業や作業の意味をみんなで共有。


粉をふるい、食塩水を入れてもみほぐす。


足で踏んで、しっかりのばす。
グループで協力。


大きな包丁で慎重に。先生が心配そうに寄り添う。


自分達が作ったうどんを堪能する子ども達。こだわりのおだしは先生のお手製。とても奥が深いうどんづくりはあっという間に終了。明日は自分達の打ったうどんでお接待と意気込み十分な様子。


高野山別院本堂に集まり、「四国八十八箇所霊場」「お遍路さん」についての説明を聞く。様々な思いを持って、何十日もかけて歩いて巡る人も多い四国遍路。疲れや身体の痛みを感じながら巡る人に、地元の人がプレゼントをする習慣がお接待。「優しい心を持つこと。慈悲についてみんなに考えてもらいたい」と授業の目的が確認された。



プレゼントするしおり、エコバックづくり。


南光坊へ移動し、いよいよお接待。「お接待うどんです。昨日、私たちで打ちました!」声をかけながら、うどんをふるまう。「おいしい」という声に子ども達は大満足。中には涙を流して喜んでくれるお遍路さんも。

しおり、エコバックもプレゼントした子ども達。今度は、お遍路さんになりきって、般若心経を唱える。騒いでいた子ども達もこの時ばかりは真剣な表情。どんな思いで手を合わせているのだろうか。

午後からはお坊さん体験。

高野山別院護摩堂に移り、「護摩祈祷」。お札に願いを書き、燃え上がる炎に託す。

「あ〜」と、音の根源を発する修行。一人一人別の人格を持った「人」だが、根源は同じ「命」。そんなことを頭に描きながら瞑想。たった15分だが、集中力が途切れるのは少し寂しい。
最後は広いお堂で雑巾レース。子ども達は白熱。 最後はグループごとに今日の振り返り。貴重な体験をさせていただいたことに感謝する子ども達。 (先生のコメント)
「今日出会ったお遍路さんはとても熱心に巡っていたね。みんなも何でもいいから熱心にできることを見つけて欲しい。雑巾レースで一生懸命になっていたみんなを見て、これからもがんばっていける子たちだと安心したよ。」
「大人数だったがまとまりよく過ごすことができてよかったと思う。人のために何かしてあげて、笑顔をかえしてもらうという今回の体験を胸に、これからも前向きにがんばって欲しい。

子ども達だからできること、今だからできることがある。機会があれば、これを機会にお寺に足を運んで欲しい。
今日、一日の体験で、思いやりや優しい心について学ぶことが少しでもできていればうれしい。「疲れたな」「のどが渇いたな」と思ったとき、他の人も同じように感じているかもしれないと、他人の気持ちを思いやってあげられる人になって欲しい。


(プログラム3 みんな違ってみんないい)平成19年12月9日  テクスポート今治・その周辺
自閉症の子ども達との対面、そして交流。「みんなちがってみんないい」を合言葉に、子ども達は立派なサポーターに変身した。

 1000人に1人の割合でいる“自閉症”を伴う人々。身近な障がいであるにもかかわらず、その不自由さが見た目では分かりにくいため
「目に見えない障がい」と言われています。今回の授業は、自閉症を伴う子ども達やそのご家族を支援している事業所「ライフサポート
ここはうす」(NPO法人コミュニケーションハンディキャップ研究会運営)のスタッフの皆さんが、自閉症について知って欲しいと
企画しました。自閉症を伴う子ども達の感じ方や気持ち、さらに彼らの得意なところを活かしたサポートの仕方を、体験から学ぶことが
目的です。


 「ここはうす」の皆さんは、自閉症を伴う子ども達の余暇活動や地域イベントへの参加を支援しています。また、将来の自立的な生活に
向けてスキル獲得を目指した支援を行っています。活動開始から5年を迎える中で、支援の手が家族やスタッフなど狭い範囲に留まりがち
であると感じていました。「いまばり夢学校」での取り組みは、具体的な実践や連携を深める一つ。地域で子ども達がより生活しやすい
ようになることを目指します。


 企画段階から学生スタッフは主体的に参加。特に体験コーナーづくりには智恵を出し合いました。擬似的な体験が難しい自閉症。
見え方、聞こえ方、感じ方などを伝えるために、どんな方法がいいか考えました。「自分たちが自閉症を伴う子ども達のことを、
まず知ることが必要だ」と、自発的に関わりを始める学生スタッフも出てくるなど、本番当日までにしっかり準備を整える姿勢には
感心しました。


 「自閉症って聞いたことがありますか?」
そんな問いかけから始まった授業。子ども達の中には、自閉症という言葉自体を初めて聞いた子もいたようです。
午後から、自閉症を伴う6人の子ども達を迎え、サポーターになることが今日の授業の目標です。まずは、4つの体験を通して、
自閉症を伴う人々が困っていることを学びました。

 
 自閉症を伴う人たちにはたくさんの困ったことがあることを知った子ども達。ここで先生から、自閉症のお友達を手助けするアドバイス
「得意なことをいかしてお手伝いをします!」
例えば、自閉症を伴う人は、見て理解することが得意です。そのために、色々な情報を写真や絵カードで伝えます。
午前中、言語の体験で困った時、
写真を見せてもらって安心したことを思い出した子ども達。これならサポートができそうです。

 いよいよ自閉症を伴うお友達との対面。グループに入ってくれる子の名前や予定、様子を聞くなど保護者からの引継ぎもしっかり
できました。そして、近くの店や公園へ出発です。なかなか思うように支援できない場面もありました。自閉症のお友達もいつもと違う
雰囲気にびっくりしたはずです。子ども達は慣れないながらも一生懸命。中には伝えたいことを伝えるために、カードを手づくりした
子もいました。

「立派なサポーターになることができたね」先生からとてもうれしい言葉をいただきました。今日の体験をしっかり覚えておいてほしい
と思います。そして、自閉症を伴う人たちへの支援の輪が広がることを願います。


「自閉症って知ってる?」
「マンガで読んだ」
「テレビで見た」と、数名の子ども達の手があがる。自閉症という言葉自体を初めて聞いた子もいたようだ。中には、この日の授業のために調べた子もいて感心。


ここから子ども達は6つのグループに分かれて行動。まずは、自閉症を伴う人々をサポートするために、困っていることについて体。
@聴覚コーナー
大音量の音楽が流れる中で電話番号を調べる。そして答え合わせ。自閉症を伴う人たちは、大きな声も小さな声も同じように聞こえる。伝える工夫が必要だ。


A言語コーナー
「ウニゲーサビラー???」何を言っているかわからず混乱する子ども達。身振りや表情で理解しようと懸命だ。写真を見て何をお願いされていたのか分かって安心。視覚情報はみんなが共通に理解しやすいツールだ。


B視覚コーナー
細い筒をのぞいているように見えている自閉症を伴う人たち。横断歩道を渡る時、順番待ちで並ぶ時、様々な場面で手助けが必要かもしれない。


C手指操作コーナー
手先が不器用だったり、逆に器用だったりする人もいると聞きびっくり。かばん、財布からの出し入れに困っていたら手助けしてあげたい。



「歩いていると人とぶつかった」「宇宙語みたい」
「言葉が分からなくても絵や身振りで分かる」「細かい作業に時間がかかる」
体験を通して分かった自閉症を伴う人たちの困ったことをカードに書いて発表。


これから自閉症のお友達が得意なことをいかしてサポート!
★見て理解することが得意  ★はっきり!きっちり!
★予定が分かっていると安心
先生から3つのポイントを学ぶ。


保護者の方、先生からスケジュールや支援グッズの説明を受ける。緊張感が高まる。


6人の自閉症を伴うお友達のお出かけをサポート。
なかなかお母さんと離れてくれなかったり、椅子から動いてくれなかったり、戸惑うことも。


子ども達はなれない手つきでカードをめくる。
「こんなカードも必要」と、新しい手づくりカードを追加してあげる子どもがいることにはびっくり。


自閉症を伴うお友達も、いつもと違う雰囲気に最初はびっくり。慣れてくるといつものペースで遊んだり、いつもと違うメニューに挑戦したり、新しい一面も見せてくれた。




お友達が自分でできたこと、支援があればできたことを保護者に伝える。その表情は立派なサポーター役だ。


「ボクできるよ表」はみんなの感想でいっぱいになった。出かける前より一回り成長した様子。



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